仏俳優ドパルデューが富裕税反発で国籍放棄 ブリジット・バルドーも動物愛護で?
(CNN) フランスの著名な俳優ジェラール・ドパルデュー氏は5日までに、フランス国籍を放棄し、友人でもあるロシアのプーチン大統領が大統領令で付与したロシア国籍を受け入れると発表した。ロシア通信が報じた。
ドパルデュー氏の行動については仏社会で賛否両論が出ているが、同国の有名な女優で動物保護の運動家でもあるブリジット・バルドーさんも、仏東南部リヨン市の動物園でのインドゾウ2頭の安楽死計画が実行されたらロシア国籍の取得を申請するとの考えを明らかにした。
バルドーさんは声明で、安楽死が行われれば「動物の墓地」にも等しくなる母国を去る決心を固めたと表明。オランド仏大統領に対し、ゾウ助命への介入を求めた。
ドパルデュー氏による国籍変更は、社会党政権を率いるオランド仏大統領が富裕層を狙った高率所得税への反発がきっかけ。実業家の富豪としても知られるドパルデュー氏は既にベルギーに移住し、昨年12月中旬にフランスの日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュにエロー仏首相宛ての公開書簡を載せ、国籍返上を表明していた。
書簡の中では「多くの感情を共有しているフランス国民を愛し続けるだろう。成功や創造性、才能の処罰を信奉する政権のために私は国を出る」などと主張。本当の欧州人、世界の市民となるためフランスを去るとも語った。