米保険会社、薬物使用認めたアームストロング氏を提訴へ 報奨金返還求め
(CNN) 自転車ロードレース元選手のランス・アームストロング氏が競技参加中の禁止薬物使用を認めた問題で、保険会社の米SCAプロモーションズは6日、過去に同氏に支払った1200万ドル(約11億2000万円)の報奨金の返還を求めて訴訟を起こす意向であることを明らかにした。SCAの弁護士ジェフリー・ティロトソン氏がCNNに語った。
ティロトソン弁護士によれば、SCAはアームストロング氏に対し、自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」の優勝に対して支払った報奨金の返還を求めたものの、アームストロング氏側が応じなかったという。アームストロング氏はツール・ド・フランスで獲得した7連覇のタイトルをすでに剥奪(はくだつ)されている。
アームストロング氏は05年、SCAが禁止薬物の使用疑惑を持ちだして報奨金の支払いを遅らせたとしてSCAを訴えた。裁判でアームストロング氏は禁止薬物を使ったことはないと宣誓証言し、06年に両者は和解した。
ティロトソン弁護士によればこの時、アームストロング氏らは「もしタイトルを剥奪されたら金は返す」と言ったという。ティロトソン弁護士は「自分で言ったことはちゃんと実行してくれ、金を返してくれと頼もうとしているだけだ」と語る。
だがアームストロング氏の弁護士は、06年の和解によってSCAは返還を要求する権利を失ったと主張する。「和解条件に異議を唱えない」ことで合意したからだという。