500年前のブロンズ像、ミケランジェロの作品か 英美術館
(CNN) 英ケンブリッジ大学のフィッツウィリアム美術館はこのほど、1500年代のブロンズ像2体について、ルネサンスの巨匠ミケランジェロの作品である可能性が高いとの分析結果を発表した。
2体はいずれもヒョウにまたがった男性の裸体像。署名はなく、オランダの彫刻家の作品とされていたという。
同大学のポール・ジョアニデス教授は昨年、ミケランジェロの弟子が研究していた作品スケッチの1枚が、2体のうち一方の像と一致することに気付いた。像を分析したところ、ミケランジェロの手法で制作されていることが分かり、X線検査でおよその年代も確認されたという。
スケッチの日付は1508年。ミケランジェロは「ダビデ像」の直後、「システィーナ礼拝堂天井画」の直前に像を制作したとみられる。ミケランジェロによるブロンズ像はほかに現存していない。
像には男性の足の腱(けん)や形状などが詳細に再現されている。同美術館のヴィクトリア・エイブリーさんは「だれが制作したにせよ、力強い傑作だ」と称賛した。
ブロンズ像は同美術館で8月9日まで、ミケランジェロの作品であることを示す証拠とともに展示されている。研究の最終結果は7月初めの学会で発表される予定だ。