ブラッター会長が再選、「経験豊かなリーダー必要」 FIFA
(CNN) 賄賂を受け取ったなどとして幹部らが逮捕・起訴された国際サッカー連盟(FIFA)は29日、スイスのチューリッヒで会長選挙を行い、現職のゼップ・ブラッター氏が5選を果たした。汚職疑惑に揺れているFIFAの再建について、同氏の適格性を疑問視する声があがる中での再選となった。
ブラッター氏は1回目の投票で133票を獲得するも、規定の140票には届かなかった。だが、過半数で決まる2回目の投票で同氏が勝利するのは確実な情勢だったため、対抗馬のヨルダンサッカー協会会長、アリ・ビン・フセイン王子が辞退した。
ブラッター氏は、「私がFIFAを再建する責務を負う」「我々にはそれが可能だと確信している」と述べたほか、4年の任期が終わった後はFIFAを去る考えを明らかにした。また、開催国選定のプロセスを巡りスイス当局が捜査を行うとしている、ワールドカップ(W杯)2018年ロシア大会と22年カタール大会については、開催地を変更しない従来の方針を改めて強調した。
汚職問題をめぐり批判が高まる中、ブラッター氏が再選を果たした背景には、過去にもスキャンダル疑惑を切り抜けてきた同氏の政治的手腕のほか、FIFA独自の投票制度がある。