ISIS批判の風刺画国際コンペ、イランが主催

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ISIS批判の風刺画作品がイランに集結

(CNN) イランがこのほど、世界各国の風刺画家に呼びかけて、イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」批判の風刺画コンペを開催した。「ISISが犯した犯罪」をテーマにした多彩な作品が数多く寄せられた。

イラン国営のプレスTVによると、コンペにはイタリア、英国、ペルー、オーストラリアなど世界各国から1000点以上の作品が寄せられた。審査員の1人は、「ISISは自分たちをイスラム教と結び付けようとしているが、その本質にイスラムの思想はない」と強調する。

これらの風刺画は、ISISが歴史遺産を破壊したり、言論の自由の象徴である鉛筆を攻撃したり、心臓と脳を捨ててISIS戦闘員になったりする姿を描いている。中には米国とイスラエルが糸を引く操り人形としてISISを描いた作品も。イランはかつて、ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺を疑問視する風刺画コンペを主催したこともある。

「イスラム共和国」を名乗るイランがこうした大会を主催する背景には、イスラム教内部での宗派対立がある。イスラム教シーア派が多数を占めるイランに対し、ISISではスンニ派が主流。つまり両者は中東を分断する宗教的断層の対極に位置する。

主催者によれば、ISISが勢力を拡大しているイラクやシリアでも展示会を開く可能性があるという。

作品を寄せた風刺画家の多くがイランを訪れているが、中には偽名で渡航した人もいた。

非営利団体のジャーナリスト保護委員会がまとめた言論統制とジャーナリスト投獄の世界ワーストランキングでは、イランはいずれも10位以内に入っている。

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