英プレミアリーグ、アフリカ50カ国で無料放送へ サッカー
(CNN) 英イングランドのプレミアリーグは30日までに、ジンバブエの富豪が所有するメディア企業との間で2016~17年シーズンのリーグ戦の無料放送に関する合意を結んだことを明らかにした。これによりアフリカ大陸の50カ国で、人気コンテンツであるプレミアリーグの無料視聴が可能になる見通しだ。
プレミアリーグの一部の試合に関して放映権を獲得したのはジンバブエ最大の富豪、ストライブ・マシイワ氏が所有するエコネット・メディア。今年立ち上げる同社のテレビ局、クウェゼTVで無料放送する。クウェゼTVはすでに、スペインサッカーの国王杯やクリケット、ラグビーの試合の放映権も獲得している。
プレミアリーグのリチャード・スキューダモア会長は声明の中で「プレミアリーグの各クラブは、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国から熱烈な声援を受けている。可能な限り多くのファンにリーグ戦を楽しんでもらうという点で、これらの放映権は重要な意味を持つ」と述べた。
プレミアリーグは、一つの国・地域で行うリーグ戦としては世界で最も高い人気を誇る。同リーグの発表によると、リーグ戦の年間テレビ視聴者数は世界212の国と地域で40億人を超えるという。
現在アフリカ地域でのプレミアリーグの試合放送は南アフリカのテレビ局、スーパースポートが有料で提供している。料金は月額40ドル(約4490円)前後~100ドル。
無料放送を売りに新規参入を狙うクウェゼTVについて、業界コンサルタントのギャリ―・ラスボーン氏は「実際にはリーグ上位同士の対戦は無料放送の対象外となるので、既存の顧客がスーパースポートを解約するとは考えにくい」と指摘。それでも今回の放映権獲得を足掛かりに、長期的にはクウェゼTVがアフリカのスポーツ放送市場における新勢力として台頭してくる可能性もあるとの見方を示した。