サッカー、ヨハン・クライフ氏が死去

（ＣＮＮ） オランダが生んだ伝説的なスター選手であり、監督としても現代サッカーに多大な影響を及ぼしたヨハン・クライフ氏が２４日、肺がんのため死去した。６８歳だった。

同氏の公式ウェブサイトは声明で「ヨハン・クライフは過酷な闘病の後、バルセロナで家族に囲まれながら静かに息を引き取った」と最期の様子を伝えた。

オランダ・アムステルダムの名門クラブ、アヤックスでプロのキャリアをスタートしたクライフ氏は１９７１、７３、７４年の３度にわたって欧州最優秀選手に選出。同氏の活躍もあって、アヤックスは７１年から３シーズン連続で欧州王者に輝いた。

その後スペインの強豪、ＦＣバルセロナに移籍し、リーグ優勝、国王杯といったタイトルを獲得した。

オランダ代表としては７４年のワールドカップ（Ｗ杯）に出場し、チームの快進撃の立役者となる。決勝で開催国の西ドイツ（当時）に敗れ優勝こそ逃したが、印象に残るプレーの数々で大会の最優秀選手に選ばれた。

現役引退後は指導者の道に進み、選手時代に勝るとも劣らない実績を残す。バルセロナの監督を務めた９１～９４年には国内リーグ４連覇を達成。圧倒的な強さを誇ったこの時期のバルセロナは「ドリームチーム」の異名をとり、９２年にはクラブ史上初の欧州制覇を成し遂げた。

テンポよくパスをつなぐ攻撃的なプレースタイルや、下部組織における若年層の育成を重要視する方針など、クライフ氏が構築に一役買ったクラブ独自の理念は、今日のバルセロナに脈々と受け継がれている。