ヨット・アメリカ杯 オラクル・チーム・USAの「野獣たち」はどのように作られたか
スピットヒル氏も言うように、「ボクシングでミスを犯すとどうなるかは言うまでもない」
スピットヒル氏にミスが多いというわけではない。
マクファーレン氏によると、スピットヒル氏は「最近、ショアクルー(サポートメンバー)たちと12ラウンドのスパーリングを行わなければならなかった」という。
「彼はチームで最も頑強なクルーの1人だ。打撃をさばくことができる。彼を倒すことは容易ではない。極めて難しい」
しかし、彼らの肉体的、精神的強さはジムでのトレーニングだけで養われているわけではない。食事も強靭な肉体作りに欠かせない要素だ。
チームの理学療法士兼栄養士を務めるスコット・ティンダル氏は、「彼らはすさまじい食欲の持ち主」と苦笑する。
「彼らはわずか2カ月間で約3500個の卵を平らげたのではないか」