ロシア、パラリンピック不参加へ 仲裁裁が不服申し立て退け
(CNN) ロシアが国家ぐるみのドーピングを行っていたとされる問題に関連して、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は23日、ロシア選手のパラリンピック出場を一律に禁止した国際パラリンピック委員会(IPC)の決定を支持する判断を言い渡した。これでロシアのパラリンピック出場への希望は断たれた。
国際パラリンピック委員会は、リオデジャネイロで9月に開幕するパラリンピックにロシア選手団の出場を認めない方針を7日に発表。この決定に対してロシア側が不服を申し立てていた。
CASの23日の裁定ではロシアを出場停止処分としたIPCの措置について、「IPCの規定に沿ったもので、状況に照らして適切だった」と認定した。
この判断についてロシアのムトコ・スポーツ相はタス通信の取材に対し、「司法的というより政治的」と批判している。
一方、IPCのクレイバン会長は、CASの裁定を評価する談話を発表。「裁定は歓迎するが、リオデジャネイロ・パラリンピックに出場できないロシア選手には同情する」「今回の裁定がロシアの変化を促し、ロシア・パラリンピック委員会が復帰できることを期待する」と表明した。
ドーピング問題に関連して、オリンピックでは各競技連盟がロシア選手の出場を認めるかどうかを個別に判断。ロシア選手は271人がリオデジャネイロ大会に出場して56個のメダルを獲得していた。