インドの著名映画監督、パキスタン人俳優の起用に決別宣言
ジョハール監督の最新作をめぐる混乱を受け、テレビ界からはインド社会は愛国心の表明を脅される恥ずべき状態になったなどの批判が出ている。ビデオ公表は誘拐犯やテロリストの声明に等しいと同監督を批判するジャーナリストもいる。
インド映画製作の中心地でもある「ボリウッド」では、配役の人選が政治に指図されるべきではないと反発する声もある。
多くの有名俳優を起用したジョハール氏の最新作の上映が制限されたり、禁止となった場合、興行収入への期待が大きく外れることにもなる。CNNの取材に応じた映画配給業者は一部の州にある多数の系列映画館が同作品を公開しないとの方針を明らかにした。上映禁止となったわけではないが、適切な公開時期を見据える判断としている。
ボリウッド製の映画脚本は、インド、パキスタン両国の広範な地域に通用するヒンディー語とウルドゥー語が緩やかに混じった言葉で書かれている。パキスタン内の映画館での上映作品のうち多くて3分の2をボリウッドに頼っているとの一部統計もある。