アリアナ・グランデ、英テロ犠牲者追悼の公演 厳戒態勢の中
(CNN) 米歌手アリアナ・グランデは4日、英マンチェスターでテロ被害者支援の慈善コンサート「ワン・ラブ・マンチェスター」を開き、ファンに向かって「皆さんが示してくれている愛情や連帯こそ、世界が今まさに必要としている薬です」と語りかけた。
マンチェスターでは5月に行われたグランデのコンサート会場がテロ現場となり、若者や子どもなど22人が死亡、100人以上が負傷した。3日には首都ロンドン中心部で再びテロが起きたばかりだった。
市当局は、入場者全員が保安検査の対象になると通告し、会場内外では大勢の武装警官がパトロールするなど厳戒態勢が敷かれた。
コンサートの冒頭では、犠牲者を追悼して1分間の黙とうがささげられた。続いてファンの歓声に迎えられ、ジャスティン・ビーバー、ケイティ・ペリー、マイリー・サイラス、コールドプレイなどの人気歌手やバンドが登場。ペリーは観客に向かって「愛は恐怖を制し、愛は憎しみを制する」「だから愛を選んでほしい。たとえそれが難しくても」と訴えた。
グランデは自身の楽曲に続いて、マンチェスター出身のバンド、オアシスの1995年の楽曲「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」をコールドプレイと一緒に熱唱。この歌は事件以来、同市の強さを表すシンボルになっていた。
オアシスの元リードボーカル、リアム・ギャラガーもサプライズで登場し、「リブ・フォーエバー」の楽曲を犠牲者にささげた。
前日にロンドンで発生したテロを受け、慈善コンサートの開催を危ぶむ声もあった。しかしグランデの事務所は数時間前、予定通りに開催するとツイッターで告知。「マンチェスターと世界が一緒になって、憎しみや恐怖は決して勝利しないと宣言してほしい」と呼びかけていた。