エアロスミス、曲の無断使用でトランプ氏に抗議
ワシントン(CNN) 米国の人気ロックバンド「エアロスミス」のボーカリスト、スティーブン・タイラーさんは22日、トランプ米大統領が最近の政治集会開催に伴い同バンドの曲を無断使用としたとして弁護士を通じて停止を求める書簡を送付したとの声明を発表した。
22日送付の書簡は知的財産侵害行為の停止を求める趣旨となっている。書簡を受け取った24時間内に曲の使用停止に応じるかどうかの確認も求めている。
タイラーさんは声明で「民主党対共和党の問題ではない」と主張。「私の許可なく曲使用を誰にも許してこなかった。私の音楽は政治的活動や集会のためのものではない。現政権の誕生前から私は著作権や作曲家、作詞家を守るために闘ってきた」と強調した。
書簡では、トランプ氏陣営がエアロスミスの曲を許可なしに使用したのは過去にもあるとし、大統領選の本格的開始を控えた2015年に2度にわたって使用中止を求める書簡を送付したことにも注意を向けた。
また、「これまで何度も明確にしてきたようにトランプ氏は曲の使用で同意を得ており、自らの政権を承認しているかのような間違った印象を作り出している」とも批判した。
トランプ氏陣営は今回、21日に開いた政治集会の開始前、エアロスミスの曲「Livin’on the Edge」を流していた。
トランプ氏は2015年10月、エアロスミスの書簡を受け取った際、「スティーブン・タイラーの歌を使う合法的な権利を持っているが、彼は中止を求めた。より良い歌に代えたほうが良い!」とツイッターで主張。「彼は今回の歌の中止要請で過去10年で得た以上の宣伝効果を手にした。良かったな!」とも書き込んでいた。