優勝祝うサッカーファン、亡き祖父の頭蓋骨掘り起こし喜び分かち合う アルゼンチン
(CNN) 南米アルゼンチンのサッカー1部リーグで応援するチームが歴史的な優勝を果たしたファンが、同じくファンだった亡き祖父の頭蓋骨(ずがいこつ)を墓から掘り起こし、喜びを分かち合う出来事があった。
アルゼンチン1部リーグに所属するラシンは先月31日の試合でティグレと引き分け、1966年以来のリーグ制覇を決めた。首都ブエノスアイレスの通りには数万人のサポーターが集まり、お祭り騒ぎで歴史的な優勝を祝った。
サポーターのガブリエル・アランダさんは、家族のだれにもこの喜びを味わう機会を逃してほしくないとの思いから、亡くなった祖父の墓を掘り起こし、その頭蓋骨を持って通りに駆け付けた。
TNTスポーツの記者から取材を受けたアランダさんは祖父について、ラシンのファンとしてタイトルの獲得をとても誇りに思っているはずと語った。またラシンが試合をするときは幸運を祈って必ず祖父の頭蓋骨を墓から出すようにしていると説明した。
インタビューでは祖父の名を聞かれたアランダさんが「バレンティン・アギレラ」と答え、記者がなぜか頭蓋骨にマイクを向ける一幕もあった。
アルゼンチンのサッカーファンは世界で最も情熱的な部類に属するとされているが、アランダさんはその水準をさらに引き上げたといえそうだ。