ハンガリーのGKコーチ、移民や同性婚めぐる発言で独クラブから解雇 「言論の自由」問う声も

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へルタ・ベルリンから解雇されたゾルト・ペトリ氏/Jan-Philipp Burmann/City-Press/Getty Images

へルタ・ベルリンから解雇されたゾルト・ペトリ氏/Jan-Philipp Burmann/City-Press/Getty Images

(CNN) ハンガリーの外相は9日までに、ソーシャルメディア上で欧州連合(EU)における「言論の自由」に疑問を呈した。これより前、同国出身のゴールキーパー(GK)コーチが同性婚や移民に関する発言を理由に所属するドイツのサッカークラブを解雇されていた。

サッカー独1部ブンデスリーガのへルタ・ベルリンは6日、54歳のGKコーチ、ゾルト・ペトリ氏を解雇した。同氏がハンガリーの新聞とのインタビューで同性婚と移民について発言したのを受けての措置だった。

2015年からへルタに所属するペトリ氏は5日付の紙面に掲載されたインタビューで欧州の移民政策を批判。域内での保守的な社会政策に共感するかどうか問われると、全面的に共感すると答え、「どうしたら欧州が現状の水準まで道徳的に堕落できるのか理解に苦しむ」と述べた。

そのうえで「移民政策とは私に言わせれば道徳の衰退の表れにほかならない。我々は欧州で我々本来の暮らしを続けるべきだ。長年にわたり学んできた国家的な価値観に従いながら」と語った。

また「欧州はキリスト教の大陸であり、道徳の低下が我々の大陸を席巻するのを見たくはない」「リベラルは自分たちへの反対意見を誇張する。移民はよくないと思う、恐ろしい数の犯罪者が欧州にはびこっているからという考えを持つと、人種差別主義者のレッテルを貼られる」との見解を示した。

さらに現ハンガリー代表GKでブンデスリーガのRBライプツィヒに所属するペテル・グラーチ選手が同性婚への支持を表明していることも批判した。

ハンガリーでは昨年12月に同性カップルが養子を迎えることを実質的に禁止する法案が可決。グラーチ選手は今年2月のフェイスブックへの投稿で法律に対する批判を述べていた。

ペトリ氏はグラーチ選手の投稿について「私ならサッカーに集中し、社会政策への意見を公式に表明することはしないだろう」と発言。同性愛や性自認といった問題で立場を明確にする気になった理由が分からないとし、「自分なら、彼の立場で人々の感情をあおるようなことはしない」と述べた。

同氏は1988年11月から1996年5月まで、ハンガリー代表GKとして国際試合に38試合出場した。

グラーチ選手はこれまでのところ、ペトリ氏の発言に反応していない。

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