地中海で移民船が転覆 43人死亡、10人救出
(CNN) 国際移住機関(IOM)と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は20日、西アフリカからの移民を乗せたボートがリビア沖で転覆し、43人が死亡、10人が救出されたと明らかにした。
転覆が起きたのは19日。UNHCRによると、移民船の事故は今年に入って初めてだという。
ボートは19日未明にリビア北西部ザウィヤを出発した。UNHCRによると、海が荒れていたことが原因で出発から数時間後に転覆したとの情報がある。転覆時にはエンジンが停止していたという。
UNHCRは声明で、生存が確認された乗船者は主にコートジボワールやナイジェリア、ガーナ、ガンビア出身だと説明。生存者の話として、死者は全員、西アフリカ諸国出身の男性だと明らかにした。
声明は「昨年は地中海中部を渡ろうとして数百人が命を落とした。地中海中部は、移民の単一の移動経路としては世界で最も死者数が多い場所だ」とも指摘した。
そのうえで、移動経路を監視する能力は限られているため、地中海中部で昨年実際に死亡した人はもっと多い可能性があると懸念を示した。