70歳女性、米ヤンキースのバットガールに 60年前の夢かなえる

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「名誉バットガール」としてヤンキースのユニホームを着用して出場したグウェン・ゴールドマンさん(70)/Sarah Stier/Getty Images

「名誉バットガール」としてヤンキースのユニホームを着用して出場したグウェン・ゴールドマンさん(70)/Sarah Stier/Getty Images

(CNN) 当時10歳だった少女が描いた夢は、米大リーグのヤンキースで選手のためにバットを運ぶ「バットガール」になることだった。しかしグウェン・ゴールドマンさんが1961年に出した手紙に対し、ヤンキースの当時のゼネラルマネジャー(GM)から返ってきたのは、ゴールドマンさんのような女の子にとって「ダッグアウトは場違いに感じるでしょう」という返事だった。

それから60年後。ゴールドマンさんはこの返事が間違いだったことを証明した。

娘のアビー・マクローリンさんは今年に入り、ゴールドマンさんがリビングルームの壁に飾っていた手紙について、ヤンキースに連絡を取った。

これにヤンキースの現在のGM、ブライアン・キャッシュマンさんが目を留めた。キャッシュマンさんはゴールドマンさん宛てに改めて手紙を書き、6月28日の対ロサンゼルス・エンジェルス戦で名誉バットガールになってほしいと提案。ゴールドマンさんにこの手紙が届いたのは、前回の返事を受け取ってからちょうど60年目だった。

「あなたのずっと前の手紙は60年前(私が生まれる6年前)のものでしたが、あなたのリクエストにお応えして、子どもの時の夢をかなえたいと思います」。キャッシュマンさんはゴールドマンさんとのズーム電話でこの手紙を読み上げた。

大リーグは今も圧倒的に男性中心の世界だが、一部では女性も進出し始めている。マイアミ・マーリンズは昨年、アジア系米国人女性のキム・アングさんをGMに起用。GM就任は女性としても、アジア系としても、大リーグ史上初めてだった。

アングさんは、キャッシュマンさんが1998年にヤンキースのアシスタントGMとして採用した女性だった。

「ヤンキースは私たちの業界でジェンダーの壁を破るチャンピオンです」「その取り組みは、ダッグアウトも含めて、男性がいる場所にはどこであれ女性がいる、という信念に根差しています」。キャッシュマンさんは手紙にそう記している。

28日夜、ヤンキースのユニホーム姿でフィールドに登場したゴールドマンさんは、選手たちとハイタッチを交わし、名誉投球も実現させた。

ダッグアウトに入ったゴールドマンさんは記者団に、「60年来の夢がかなうなんて素晴らしい」「ちょっとつねってみて。本当に夢ではなく、現実だと確かめたいから」と話しかけていた。

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