ボストン・バレエ団の元バレリーナと夫、若いダンサーへの性的虐待で起訴
(CNN) 米ボストン・バレエ団で人気を博した元バレリーナが、未成年を含む複数のダンサーを性的に虐待したとして夫とともに起訴されたことが30日までに分かった。連邦裁判所への訴状で明らかになった。
夫のミッチェル・テイラー・バトン被告は今夏すでに起訴されていたが、新たな訴状には元バレリーナで妻のダスティー・バトン被告の名も訴訟の対象として記された。
ボストン・バレエ団によると、ダスティー被告は2012年から17年まで同団のバレリーナを務めた。それ以降はインスタグラムで多くのフォロワーを獲得し、評判の高い国際的なワークショップの様子などを発信している。
今年7月、ネバダ州の連邦裁判所に提出された訴状は、夫のテイラー被告について「ダンス界で影響力を持つ自身の立場を悪用し、全国の若いダンサーを性的に虐待した」と述べていた。
テイラー被告は裁判所への文書で起訴内容を否定し、弁護士とともに訴訟の却下に向けて動いたが、先週改めて提出された訴状は同被告と妻のダスティー被告を虐待事件の被告として名指しする内容だった。
裁判文書によれば、性的虐待の被害を訴えているダンサーは少なくとも5人。一部はテイラー被告の元教え子で、時折ダスティー被告の指導を受けることもあった。虐待の主体はテイラー被告だったとしているが、ダスティー被告がそこに加わることもあったという。
最初の訴状でテイラー被告を訴えた原告の女性の1人は、13歳だった10年に同被告から2度わいせつな行為を受けたとしている。
両被告の弁護士はCNNの取材に答え、訴えの却下を求める立場に変わりはないと述べた。
ボストン・バレエ団は声明を出し、原告に名乗り出た女性への支持を表明したが、訴訟に関しての具体的なコメントは控えた。