米アカデミー賞、「コーダ あいのうた」が作品賞 注目はウィル・スミスさんが顔たたく場面に
(CNN) 米アカデミー賞が27日発表され、「コーダ あいのうた」が作品賞を受賞した。同作はアップルTVプラスで公開された作品で、配信サービスの映画としては歴史的快挙となった。しかし、それよりも式典の途中で俳優のウィル・スミスさんが司会のクリス・ロックさんの顔をたたいた場面の方に注目が集まった。
濱口竜介監督の「ドライブ・マイ・カー」は国際長編映画賞を受賞した。
今回のアカデミー賞で最も記憶に残るやり取りは、誰も予期せず、誰も望まないようなものだった。スミスさんは、妻のジェイダ・ピンケット・スミスさんについて、ロックさんが冗談を言った後、舞台に上がり、ロックさんの顔をたたいたようだった。ロックさんは本当に驚いた様子を見せていたが、スミスさんは席に戻り、ロックさんに向かって放送禁止用語を叫んだ。
スミスさんは、「ドリームプラン」で主演男優賞を受賞した。スミスさんは受賞のスピーチで、ロックさんや起こった出来事には言及せずに、「アカデミーに謝りたい、他の候補者に謝りたい」とし、「愛情が、ばかげたことをさせる」と述べた。
作品賞は「コーダ あいのうた」が受賞した/Apple TV+
作品賞をめぐる争いは「コーダ あいのうた」とともに「パワー・オブ・ザ・ドッグ」も有力候補とみられていた。「パワー・オブ・ザ・ドッグ」ではジェーン・カンピオン監督が監督賞を受賞した。
アカデミー賞に向けたそのほかの賞の結果に基づけば、今年はすでに配信サービスにとって節目の年だと考えられていた。ネットフリックスなどの配信サービスは、大手スタジオの作品公開で完全な競合相手とみなす業界の抵抗を着実に弱めていった。
しかし、そうした多大な取り組みにもかかわらず、ネットフリックスに栄冠は輝かなかった。ネットフリックスはこれまでに、「パワー・オブ・ザ・ドッグ」や「ドント・ルック・アップ」など7作が作品賞にノミネートされたものの、まだ受賞歴はない。