カタール・ドーハ(CNN) サッカーのワールドカップ(W杯)が開催されているカタールで、性的少数者の権利をめぐる問題がくすぶり続けている。観戦に訪れたドイツの学生スポーツジャーナリストが、性の多様性を象徴する虹色のリストバンドを着けてスタジアムへ向かった現場を、CNNが取材した。
取材班によると、ベンクト・クンケル氏(23)は26日、同様に虹色の腕章を着けた友人とフランス対デンマークの試合に向かった。その途中の駅で、警備当局者からリストバンドと腕章を外して廃棄するよう指示された。
2人はこれを拒否し、ポケットにしまうという条件で許しを得た。ホームから電車に乗り、スタジアムの前でそれぞれリストバンドと腕章を着け直した。
保安ゲートは通過したが、その後着席できるまでに4回も呼び止められた。
米ジャーナリストのグラント・ワール氏も数日前、虹色柄の服装をスタジアムの保安要員に注意され、25分間拘束された。その後、国際サッカー連盟(FIFA)スタッフと保安チームのリーダーから謝罪があったという。