キス問題のスペインサッカー連盟会長、相手の女性選手が告訴
(CNN) サッカー女子のスペイン代表で活躍するジェニファー・エルモソ選手が、同国サッカー連盟のルイス・ルビアレス会長を正式に告訴した。先月開催のワールドカップ(W杯)の表彰式で、同会長から一方的にキスされたと訴えている。
スペイン検察の報道官はCNNの取材に答え、5日に訴状が提出されたと明らかにした。
同検察は先月28日にルビアレス会長に対する捜査を開始。2週間以内にエルモソ選手に連絡を取り、「被害者として性的攻撃の罪を申し立てる権利について通告する」としていた。
エルモソ選手の告訴を受け、スペインの司法はルビアレス氏に対する本格的な捜査に入る。同氏は連盟の会長を辞任するつもりはないとしている。
表彰式でのキスについて謝罪したルビアレス氏だが、双方の合意があったとも主張。エルモソ選手はこれを否定し、自分への敬意がなかったとの見解を示した。国際サッカー連盟(FIFA)はルビアレス氏を90日間の資格停止とし、その間に懲戒手続きを進めるとしている。
この問題はスペインサッカー界に大掛かりな刷新を引き起こしている。スペイン政府がルビアレス氏の辞任を求めたほか、連盟は女子代表チームのホルヘ・ビルダ監督を解任した。後任のモンツェ・トメ氏は代表を率いる初の女性監督となる。