テニスのズベレフ選手、今年5月に裁判へ 女性への身体的虐待の疑い
(CNN) 女性への身体的虐待で告発されている男子テニス、アレクサンダー・ズベレフ選手(ドイツ)の裁判が今年5月に始まる見通しとなった。ベルリン刑事裁判所の報道官が明らかにした。
昨年10月31日の裁判所の声明によると、ズベレフ選手は「2020年5月にベルリンで口論になった際、身体的虐待に及び、女性の健康を損ねた」と非難されている。
声明によると、ズベレフ選手は昨年10月2日に処分を命じられ、45万ユーロ(約7200万円)の罰金を科された。ズベレフ選手は告発内容を否定して不服を申し立て、ベルリンの裁判所で争われることになった。
裁判所の報道官はCNNの16日の取材に、裁判は5月31日に始まり、7月19日まで8日間にわたって審理が行われる可能性があると明らかにした。
ただし報道官によると、ベルリンの裁判所が出席が必要と判断しない限り、ズベレフ選手は裁判に姿を見せる必要はない。出席が必要と判断された場合、5月26日~6月9日の全仏オープン、7月1日~14日のウィンブルドン選手権でのプレーに影響が出る可能性がある。
CNNはズベレフ選手が裁判に出席する意向かどうか弁護士に問い合わせているが、現時点で返答は得られていない。
被害者とされる当事者は共同原告として訴訟手続きに加わっている。
ズベレフ選手の弁護士によると、告発した女性は同選手の元パートナー。裁判所は女性の氏名を公表していないが、ズベレフ選手の子どもを産んだと報じられている。
弁護士は「ズベレフ氏は自身に対する告発を拒絶する」と表明。告発内容については既に法医学者が反駁(はんばく)していると説明した。
ズベレフ選手に対しては、別の元恋人オルガ・シャリポワさんからも家庭内暴力(DV)の告発があり、ATP(男子プロテニス協会)が調査に着手。ATPは昨年1月、証拠不十分のため処分を下さない方針を発表していた。