スタジアムにビールのカップが降り注ぐ サッカー欧州選手権
(CNN) ドイツで開催されているサッカーの欧州選手権(ユーロ)で、観客席からビールのプラスチック製カップを投げる行為が横行している。
24日にライプチヒでイタリアとクロアチアが対戦した試合でも、コーナーキックでスタンドからカップが飛び、ゴールを祝う場面で上層階から下の席へカップが降り注いだ。
フランス代表のアントワーヌ・グリーズマン選手が先週、対戦相手オランダのサポーターからコーナーフラッグに向かって投げられたカップに笑顔を返したように、さりげなく対応する選手もいる。その一方で、にこりともせずカップを片付ける選手の姿もみられる。
SNSに投稿された映像には、1階席でビールを浴びたイタリアのサポーターが上層階のクロアチアサポーターに怒りをぶつけ、この衝突に報道陣まで巻き込まれた場面が映っている。
カップの散乱したピッチでボールを蹴り出すスロベニア代表GKヤン・オブラク選手/Carl Recine/Getty Images
英BBC放送の解説者2人は、実況中継の中で「私たちもびしょ濡れだ」「スタンドからカップが投げられている。ピッチに放り込まれるカップがどんどん増えている」と報告。開催国ドイツが飲酒を禁止する構えだと伝えた。
大会を主催する欧州サッカー連盟(UEFA)はCNNへの声明で、イタリア対クロアチアの試合については連盟の規律委員会が報告を受けたうえで、処分を検討すると述べた。今後の試合でカップが投げられる可能性への対応には言及していない。
米スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」によると、カップはデポジット制で、1杯につきビール自体の6ユーロ(約1025円)とともに3ユーロの保証金を支払うことになっている。
世界ではスタジアム観客席での飲酒を認めていない例も多く、英国ではコンコース以外で固く禁止されている。