アディダス、中国事業での横領疑惑を調査 内部告発を受け

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中国・上海にあるアディダスの旗艦店/CFOTO/Future Publishing/Getty Images

中国・上海にあるアディダスの旗艦店/CFOTO/Future Publishing/Getty Images

香港(CNN) 独スポーツ用品アディダスはこのほど、中国の事業所で幹部による横領があったとの内部告発を受けて調査に乗り出した。

中国の政府系メディア「界面新聞」が先週報じたところによれば、、中国の同社従業員らを名乗る匿名の書簡に、幹部が「数百万ユーロ」を横領したと書かれていた。

同社の報道責任者は17日、CNNへのメールで、不正行為があったことを示す匿名の書簡が7日に届き、外部弁護士とともに調査していることを認めた。ただし調査結果はまだ出ていないとして、それ以上のコメントを避けた。

アディダスの株価は同日、3.7%下落した。

界面新聞によると、書簡はドイツ本社に直接送られた後、SNSに投稿された。

中華圏で同社のマーケティング予算を管理する幹部が数百万ユーロを横領し、外部の広告代理店や芸能事務所から巨額のキックバックを受け取っていたとする内容。周囲の社員らも関与したという。

中華圏事業の販売促進予算はマーケティング、ブランディング、見本市の費用を含め、年間約2億5000万ユーロ(約423億円)に上る。

この幹部については、縁故主義や職場でのいじめも指摘されている。一部の従業員を孤立させて退社に追い込んだり、指示に従った者を昇進させたりしたという。部下の一人が外部業者から大金や不動産を受け取ったとも書かれている。

内部告発者は書簡を通し、同社が対応しなければメディアや捜査当局に問題を公表すると主張していた。

中国本土と香港、台湾を含む中華圏は、同社の売り上げの15%を占める。中国本土では米ナイキに次ぐ海外スポーツブランドと位置付けられるが、国内メーカーとの競争や新疆ウイグル自治区での強制労働疑惑をめぐる問題で、シェアは縮小傾向にある。

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