デビッド・リンチ監督、慢性肺疾患を公表 「絶対に引退しない」
(CNN) 米映画監督のデビッド・リンチ氏(78)はこのほど、慢性の肺疾患を患っていることを明らかにしつつも引退する予定はないと表明し、ファンを安心させた。
リンチ氏は「ツイン・ピークス」や「エレファント・マン」「ブルーベルベット」などの作品の脚本や監督を手掛けた人物。英国映画協会(BFI)の雑誌サイト・アンド・サウンドに対し、肺気腫と診断されたことを明らかにした。
ロイター通信によると、リンチ氏は同誌に「長年の喫煙が原因で肺気腫にかかった。そのため、好むと好まざるとにかかわらず、家に引きこもっている。今は新型コロナウイルスがあるので、たとえ風邪であっても体調が悪化すれば大変なことになる」と語ったという。
記事公開後の5日、リンチ氏はSNSに映画業界から引退する予定はないとつづり、ファンを安心させた。
長年の喫煙が原因で肺気腫になったことをフォロワーに明らかにした上で、「私が大の愛煙家だったことをお伝えしなければならない。香りから火を付け、吸うことまで、たばこが大好きだが、この楽しみには代償が伴う。私の場合、その代償は肺気腫だ」と説明した。
ここ2年以上は禁煙しており、最近相次いで検査を受けたが肺気腫以外は健康だという。「幸福感で満たされている。絶対に引退しない」と表明し、「皆さんの気遣いに心から感謝している」「デビッドより愛を込めて」とメッセージを結んだ。
肺気腫は慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)に分類される肺疾患の一つ。肺胞の損傷によって引き起こされ、空気中から酸素を取り込む能力の低下につながる。
米肺協会によると、米国では300万人超が肺気腫に罹患(りかん)しているという。