中国サッカー代表が日本に惨敗、ファンは悲嘆 「最も恥ずべき日」
香港(CNN) 中国のサッカー代表は5日に埼玉県で行われたワールドカップ(W杯)アジア最終予選で日本と対戦し、0―7と惨敗した。汚職スキャンダルと成績の低迷に悩む中国サッカー界にとって、さらに厳しい現実が突き付けられた。
日本代表は欧州のトップリーグで活躍する選手がチームをけん引。遠藤航や三笘薫、南野拓実らがゴールを決めた。
中国のファンのひとりはSNS「微博(ウェイボー)」に、「これは屈辱的だ」と投稿。ウェイボーでは中国代表の大敗がトレンドの話題となり、6日午前までに閲覧数は4億6000万を超えた。
大敗の相手が日本だったことも中国のファンにとっては痛手だった。両国のスポーツでのライバル関係は、20世紀前半の日本軍による中国占領や、尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐる領有権争いなどによって緊張している歴史的な関係が根底にある。
別のファンは試合後、SNSに「これは中国サッカー界にとって最も恥ずべき日だ」と投稿し、決して消えることのない痛みだなどと述べた。
別の怒ったファンは代表チームの解散を求めた。
ドリブルする久保建英/Qin Zhicheng/VCG/Getty Images
過去10年にわたり、中国サッカー界の関係者や習近平(シーチンピン)国家主席は、サッカー強国になるという野望を公言しており、国内のサッカーリーグは世界的な名選手を引き付けてきた。
しかし、ここ数年、中国国内リーグはその輝きを失いつつある。背景には中国経済の低迷や新型コロナ流行時の非常に厳格な抑止措置などがあり、代表チームも苦戦している。今年初めにカタールで開催されたアジアカップでは中国代表は1得点も挙げられずに1次リーグで敗退した。
こうした事態に追い打ちをかけるのが汚職スキャンダルだ。今年3月には汚職取り締まりの一環として、サッカー協会幹部に禁錮刑が言い渡されていた。