政府の利用者情報開示要請が増加、ネット監視強まる 米グーグル
(CNN) インターネット大手の米グーグルは14日、ユーザーの個人アカウントについて各国の政府から開示を求められた件数について、今年1~6月の報告書を公表した。開示要請の件数は計2万938件となり、2011年下半期の1万8257件に比べて約15%増えている。
グーグルはメールサービスの「Gメール」など同社のサービスを利用している個人のアカウントについて、各国の政府から犯罪捜査などを理由に情報開示を求められた件数を半年ごとに公表している。今回の統計について同社担当者はブログの中で、「政府が監視を強めている傾向がはっきりした」と指摘した。
国別にみると、開示要請の件数は米政府が7969件と圧倒的に多く、次いでインドの順となっている。グーグルは米政府の要請について、90%で全面的あるいは部分的な開示に応じた。
報道によれば、米連邦捜査局(FBI)がグーグルに開示を求めた情報の中には、不倫問題で辞任した米中央情報局(CIA)のペトレイアス前長官の不倫相手とされる女性の個人メールも含まれていたという。
グーグルは併せて、各国政府からコンテンツの削除を求められた件数についても公表している。動画共有サービス「ユーチューブ」のビデオやブログサービス「ブロガー」の投稿などについて削除要請があり、削除理由は名誉棄損や中傷が大部分を占める。