アップル初のPC「アップル1」、6800万円で落札
(CNN) 米アップル共同創業者の故スティーブ・ジョブズ氏らが同社初のコンピューターとして売り出した「アップル1」がドイツのケルンで競売にかけられ、予想を上回る67万1000ドル(約6840万円)で落札されたことが29日までに分かった。
アップル1は200台製造されたが、現存するのは50台足らず。出品されたのはこのうち稼働するわずか6台中の1台で、予想落札価格は40万ドルとみられていた。
競売業者オークション・チーム・ブレカーのウヴェ・ブレカー氏によると、落札者は東アジアの人物で、匿名を希望している。
同社の競売には昨年11月にも同様のモデルが出品され、64万ドルで落札された。昨年米サザビーズで競売にかけられたアップル1には37万5000ドルの値がついた。10年11月にクリスティーズが開いた競売での落札価格は21万2000ドルだったが、11年にジョブズ氏が亡くなってから価格が跳ね上がったとみられる。
ブレカー氏は「技術上の価値もさることながら、象徴的な意味も大きい。大学を中退した若者2人の素晴らしい発想が35年後には時価総額史上最高の企業に発展したというアメリカンドリームの象徴だ」と話した。
今回出品されたアップル1には、ジョブズ氏が1978年1月、持ち主に「400ドルでアップル2と交換します」と持ち掛けた書簡も付いていた。この取引は成立しなかったようだ。