アップルの電子書籍価格つり上げ、米裁判所が認定

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ニューヨーク(CNNMoney) 米アップルが出版社と組んで電子書籍の価格をつり上げたとして米司法省から反トラスト法(独占禁止法)違反で訴えられた裁判で、米連邦裁判所は10日、アップルが価格操作を行ったと認定する判決を言い渡した。

司法省は、アップルがライバルの米アマゾンに対抗するため、出版社と共謀のうえ電子書籍の価格をつり上げたとして、2012年に提訴した。出版社側は和解に応じたため、提訴されるに至っていない。

米連邦裁判所は司法省の主張を認め、「アップルは進んで共謀に加わっただけでなく、それを強要した」「アップルによる積極的な働きかけがなければ、この価格操作の共謀は成立しなかった」と認定した。

電子書籍をめぐっては、小売り側が価格を決める仕組みをアマゾンが導入し、当初ほとんどのタイトルを1冊当たり9.99ドルで販売していた。しかし出版社側はこの価格が低すぎるとして不満を募らせていた。

その後2010年にタブレット端末「iPad」の販売と同時に電子書籍市場に参入したアップルは、出版社5社に対し、出版社側が値段を決め、アップルが30%を受け取る仕組みを持ちかけた。

結果として電子書籍が全般的に値上がりし、アマゾンも12.99~14.99ドルへの値上げ容認を強いられた。ただ、出版社と司法省との和解を受けて、大部分は9.99ドルに戻っている。

判決についてアップルは、同社は電子書籍市場で消費者の選択の幅を広げ、「出版業界におけるアマゾンの独占態勢」を破ったと主張。「我々は間違ったことはしていない」として控訴する意向を示した。

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