米情報機関の監視告発、経緯つづった書籍が米英で発売
(CNN) 情報当局の監視活動を暴露して米国に追われる身となったエドワード・スノーデン容疑者による告発の経緯をつづった「スノーデン・ファイル」が間もなく各国で出版される。
同書は「世界最重要指名手配者のインサイドストーリー」のサブタイトルで、英紙ガーディアンのルーク・ハーディン記者が執筆。英国で今週、米国では11日に発売される。
スノーデン容疑者はかつて米国家安全保障局(NSA)の活動にかかわり、ガーディアン紙を通じてNSAによる監視活動の実態を暴露してきた。
ハーディング記者は、スノーデン容疑者が初めて電子メールを通じて同紙のグレン・グリーンウォルド記者に接触してきた経緯や、同記者がスノーデン容疑者との間で信頼関係を築き、多数の機密文書を入手するに至った経緯について記している。
記事掲載を前に、ガーディアン米国支部のエディター、ジャニーン・ギブソン氏が法的助言を求めたり、ホワイトハウスに接触するなどの対応を迫られた場面も紹介。いらだちを募らせ「こんなものは公表しなくていい。まっとうな報道機関なら公表しない」と怒鳴りつける相手に、ギブソン氏は「何を公表するかは自分たちで決める」と応じたとされる。
同紙の記事が出てから間もなく、スノーデン容疑者は姿を消し、現在はロシアに亡命中。
ハーディン記者は2日、CNNのインタビューに、「(スノーデン容疑者は)ハワイでこの告発を計画していた時に想像していたよりも、はるかに多くのことを達成したと思う」「その行動によって歴史を変えさせたことは間違いない」と振り返った。