宇宙人が着陸? 巨大渦巻きを砂漠の中で「発見」
(CNN) エジプトのサハラ砂漠に描かれた巨大な渦巻きは、宇宙人の着陸跡か、それともパラレルワールドへの入り口か――。グーグルの地図サービス「グーグルアース」のユーザーの間で最近、そんな話題が盛り上がった。
この巨大渦巻きは、紅海に面したエルグーナの街の近くにあり、砂漠の砂の上に規則正しく並ぶ円錐(えんすい)形の山と谷で構成されている。その範囲は約9万3000平方メートルにも及ぶ。
実はこの正体は、ギリシャ生まれのアーティスト、ダナエ・ストラトウさんが建築家仲間らと組んで1997年に制作した作品「デザートブレス」(砂漠の息吹)。地元の建設作業員の力を借り、9カ月がかりで作り上げた。
最近になってグーグルアースのユーザーがこれを「発見」したことをきっかけに、改めて脚光を浴びた。
17年たった今もその光景は上空からはっきり見渡せるが、明らかに風化も進んでいる。かつて中心部には水をたたえた池があったが、今では完全に干上がった。山は小さくなり、表面にはひび割れが目立つ。
しかしストラトウさんは、「時がたつほどもろくなっていくけれど、同時にこの地との有機的な関係も深まる」と変化を楽しんでいる様子。
グーグルでの論議については「これほどの年月がたってからこんなに注目されて驚いた。当時はお金や名声が目当てだと言われたけれど、こういうものは今の方が評価してもらえるのかもしれない」と話している。