Gメール開設から10年、ユーザーが払う「無料」の代償
Gメールでは使用頻度や文脈などを元にキーワードを探し出し、そのメールに関連付けた広告を表示する。例えばスピニングエクササイズについてのメールをやり取りすれば、ダイエット製品の広告が表示されたりする。
メールをスキャンして収集した情報は、以後の広告のためのユーザープロフィル作成にも使われる。
ユーザーはあまり認識していないかもしれないが、グーグルのような企業はさらに、検索や地図、メールといった別々のサービスから収集した情報をもとに、個々のユーザーについて包括的なプロフィルを作成している。
法律専門家のベナム・デヤニム氏は「無料のものなど存在しない。だから自分が無料サービスにどんな価値を提供しているのかを理解しておくことが重要だ」と話す。
無料サービスでメールを送受信すれば、自分の関心事や人間関係、経済状態などに関する情報を提供することになる。こうした情報を抽出して整理すれば、広告会社や広告主にとって大きな価値をもつ。