欧州議会、グーグル分割の決議案採決へ

ニューヨーク（ＣＮＮＭｏｎｅｙ） 欧州でインターネット検索市場の９０％を握る米グーグルが不当な影響力を行使しているとして、グーグルの影響力を弱めることを目的とした決議案の採決が欧州議会で２７日に行われる。

決議案を提出したラモン・トレモサ議員はグーグルについて、「独占企業であり、われわれのＩＴ業界を封殺している」と指摘する。決議案では「グーグルの不当かつ差別的な扱い」をやめさせるための措置を提案。グーグルの検索結果は同社のビジネスにとって有利かどうかに基づいていランク付けされていると述べ、「インターネット市場の競争を取り戻すため」、思い切った行動が必要だとした。

具体的には、グーグルのランキングの仕組みを解体させて競争を促すような検索結果に入れ替えることを提案。もう１つのアイデアとして、グーグルの欧州事業の分割を求めている。

ただ、たとえ採択されたとしても決議案は勧告にとどまる。最終的な権限は欧州連合（ＥＵ）の執行機関である欧州委員会がもつ。

グーグルは同決議案についてコメントを避けた。

欧州では以前からグーグルの検索結果の表示順序や広告事業、インターネット上のコンテンツ利用などを巡り、独禁法に違反しており競争が阻害されているとして問題視する声が出ていた。