米テスラ、完全自動運転の車生産へ 来年末までの実現目指す
ニューヨーク(CNNMoney) 米電気自動車(EV)メーカー、テスラモーターズは19日、完全自動運転機能を装備した車の生産に乗り出すと発表した。
イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)によると、今後数カ月かけて自動運転のためのソフトウエアを段階的に導入し、2017年末までには、運転手が何も操作しなくてもニューヨーク市からロサンゼルスまで自動運転で到達できる車の実現を目指す。
現在のテスラ車の装備のままでは自動運転は実現できないことから、今後はカメラを増やしてコンピューターで周囲の全方向を確認できるようにする計画。コンピューターの処理能力も現在より40倍高速化して、超音波センサーも強化する。「いわば車載スーパーコンピューター」とマスク氏は説明している。
完全自動運転機能は新型の「モデルS」と「モデルX」に搭載し、いずれは「モデル3」にも装備する。それより古いモデルをアップグレードすることはできないという。
新機能の導入に当たっては、事前に実際の道路で走行実験を行って徹底的な検証を行う。例えばソフトウエアを起動した状態で人が車を運転し、データを収集してコンピューターに学習させる。衝突回避は人よりもコンピューターの方がうまくできるはずだという。
テスラはまず、自動運転技術の安全度を人が運転した場合の2倍に高めたい意向で、いずれは10倍に高めることを目標とする。