アドビ「Flash」、2020年までに廃止へ
ニューヨーク(CNNMoney) 米ソフトウェアメーカーのアドビは25日、メディア再生用ソフトウェア「Flash Media Player」の更新と配布を2020年末までに終了すると発表した。
Flashはブラウザーで動画やゲームといったメディアコンテンツを視聴するためのプラグインとして、インターネットの初期に登場。動画共有サイト「ユーチューブ」の動画再生にも使われていた。
しかし近年では不具合やセキュリティ問題が相次いで発覚し、最新型のブラウザは「HTML5」のようなオープンなウェブ規格を採用するようになった。開発者は動画などのコンテンツをウェブページに直接組み込めるようになり、Flashのようにブラウザの拡張機能として追加するプラグインは、ほとんど不要になった。
米グーグルによると、デスクトップPCでグーグルのブラウザ「クローム」を使っているユーザーのうち80%は、3年前の時点では毎日Flashを組み込んだウェブサイトを閲覧していたが、今やその割合は17%に縮小し、さらに減り続けているという。
アドビによれば、Flashを終了させるに当たっては、アップル、フェイスブック、グーグル、マイクロソフト、モジラなどのインターネット大手と連携する。
マイクロソフトはこの発表を受け、同社のブラウザ「エッジ」と「インターネット・エクスプローラー」でFlashを段階的に廃止すると表明した。モジラは大部分のユーザーについて、2019年までに初期設定でFlashを無効にする。
ウェブサイトでは既にFlash離れが進んでおり、アドビは2011年に、モバイル端末向けフラッシュの開発打ち切りを表明していた。