「消滅するメール」の送信も可能に、グーグルが「Gメール」刷新
サンフランシスコ(CNNMoney) 米グーグルは、世界で月間14億人が利用する電子メールサービス「Gメール」の新バージョンを公開した。送信したメールが一定期間たつと消滅するなどの新機能を取り込み、「ワッツアップ」「スナップチャット」などのメッセージングアプリに奪われた電子メール人気の回復を狙う。
Gメールの新バージョンは、個人や企業向けに世界で順次提供を開始する。デザインをすっきりさせたほか、カレンダーやタスクなども刷新された。
だが、最も大きく変わったのはセキュリティ機能だ。
例えばデリケートな内容を電子メールで送りたいけれど、10年後のハッキングで表面化するのが不安だといった場合、画面の下にある鍵のアイコンをクリックして、「秘密モード」を有効にできる。
メールの有効期限は1日~5年の間で指定できる。受信した相手がこのメールを読むためには、携帯電話に送信されるパスコードを入力しなければならない。秘密モードで届いたメールは特殊なウィンドウに表示され、受信した相手が転送したり、コピーしたり、印刷したりすることはできない。メールをいつでも取り消すことのできるオプションもある。送信する相手がGメールを使っていなくても、こうした機能は利用できる。
また、多くの不正侵入事件で詐欺メールが発端になっている実態を受け、他人が知人を装っているなどの不審なメールについては、大きなカラー文字で警告する。
ユーザーの受信箱にある電子メールは全てグーグルがスキャンして、危険がないかどうかを判断する。同社は昨年、メールの内容に基づく広告の表示を目的としたスキャンを中止したが、スキャンには迷惑メール対策の目的もあり、全てを中止する選択肢はない。