「恐れずに社会通念打破を」 アップルCEO、大学卒業式で祝辞
ニューヨーク(CNNMoney) 米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は13日、米デューク大学の卒業式で祝辞を述べ、勇気を持って物事に挑戦し、社会通念を破ることを恐れないでほしいと呼びかけた。
さらに、ユーザー情報の扱いに関するフェイスブックの問題を念頭に、「技術の最大限の活用は、ユーザーのプライバシー権との引き換えを意味する、という言い訳を我々は拒絶する」と強調。「我々は違う道を行き、ユーザー情報の収集は出来る限り最小限にとどめて、我々が保管する間は慎重かつ丁重に扱っている。なぜならそれがあなた方のものであることを、我々は知っているからだ」と主張した。
フェイスブックは、英データ分析会社のケンブリッジ・アナリティカがユーザー約9000万人の情報を不正に入手していた問題を巡って矢面に立たされている。
クック氏の祝辞では、アップル共同創業者の故スティーブ・ジョブズ氏の功績にも触れ、同氏が物事を良くしようとする意識を社内に浸透させたと指摘。「あらゆる局面で我々が自らに問いかけるのは、『自分たちに何ができるか』ではなく『自分たちは何をすべきか』という問いだ」「スティーブは、どうしたら変化が起きるかを我々に教え、私は彼から、現状に決して満足してはいけないことを教わった」と語りかけた。
クック氏はまた、セクハラ被害に対して「#MeToo」の声を上げた女性たちの勇敢さや、銃規制強化を訴えているフロリダ州パークランドの高校生、「移民の権利のために戦っている」人たちの行動も称賛した。