フランス、小中学校でスマホ禁止の法案可決 9月から実施
(CNN) フランスの小中学校で9月の新学期からスマートフォンが禁止されることになった。3~15歳の児童や生徒を対象に、スマートフォンやタブレットなどインターネットに接続できる端末は自宅に置いて登校するか、校内では電源を切ることを義務付ける。
禁止法案は7月30日に62対1の賛成多数で議会を通過した。この政策はマクロン大統領が選挙運動で掲げていた公約の1つだった。
15歳以上の子どもが通う高校については、禁止するかどうかの判断を学校に委ねる。また、障害を持つ子どもが授業や課外活動でスマートフォンなどを使うことは例外扱いとする。
ブランケール教育相は地元放送局BFMTVの取材に対し、現代はスマホ中毒の現象がはびこっていると指摘し、「我々には子どもや青少年を守る役目がある。これは教育の基本的役割であり、この法律でそれが可能になる」と強調した。
スマホ中毒をめぐっては、スマホを使えないことに恐怖を感じる「ノモフォビア」の症状を訴える子どもの増加が指摘されている。英国で実施された実態調査では、回答者の66%に何らかのノモフォビアの症状があることが判明。常時つながり続けるために2台以上のスマホを携帯しているという回答は41%に上った。
英ロンドンの大学が実施した別の調査では、学校でのスマホ禁止が児童生徒の明らかな学業成績向上につながっていることが分かった。
フランスでは2016年の調査で12~17歳の子どものスマホ保有率が90%を超えていた。2005年の時点では72%だった。