米フェイスブック、ロシア関連疑われるページなど削除 中間選挙控え
ニューヨーク(CNNMoney) 米フェイスブックは1日までに、ロシアとのつながりが疑われる30以上のページやアカウントを削除した。
今秋に米中間選挙を控え、フェイスブックは外国からの介入防止に力を入れている。2016年の米大統領選前後、フェイスブック上ではロシア政府関連のグループが米国人を装ったアカウントを通して介入作戦を展開した。
米議会の情報筋によると、フェイスブックは議員らに、削除したページの背後にはロシアの団体が関係しているとの見方を示した。いずれも政治的な立場を主張するページで、極右集会に反対するデモを呼び掛けたり、移民税関捜査局(ICE)廃止論を訴えたりしていた。
昨年5月以降に計30件ほどのイベントが立ち上げられ、1400人が参加を表明した例もあった。
フェイスブックは公式見解として、対象ページの黒幕は断定できないと述べている。ただ、大統領選介入に使われたアカウントとのつながりを示す証拠が見つかり、捜査当局にも通報したという。
フェイスブックのサイバーセキュリティー対策責任者によると、ロシアの介入問題で起訴されている同国の団体「インターネット・リサーチ・エージェンシー(IRA)」が大統領選で使った手口と同様の活動もみられた。ただし、IRAのアカウントがロシアのIPアドレスを使っていたのに対し、今回削除されたアカウントには、正体を隠すために入念な操作をした形跡があるという。
削除されたページはフォロワー数が計29万人。掲載された広告は150件、約1万1000ドル(約120万円)相当に上った。IRAの広告料はロシアの通貨ルーブルで支払われていたのに対し、今回は米ドルやカナダ・ドルが使われている。