米当局、ロシアのハッカー集団が選挙データを盗んだと発表
ワシントン(CNN) 米国防当局は22日、ロシア国家が関与するハッカー集団が米国の州政府や地方自治体に対するサイバー攻撃を仕掛け、少なくとも2度にわたって選挙データを盗んだと発表した。
米当局者はさらに、イランを拠点とするハッカー集団が2020年の米大統領選挙に影響を与えたり混乱させたりすることを狙っているようだと語った。米財務省は22日、イスラム革命防衛隊などイランの5機関に対する制裁を発表した。
大統領選挙を間近に控え、米政府は警戒を強めている。この前日にはラトクリフ情報長官が記者会見を開き、イランとロシアが選挙に介入し、両国とも一部の有権者登録情報を入手したと発表していた。
ラトクリフ長官は、イランは極右集団から届いたように見せかけた電子メールを使って民主党の有権者を脅迫したと述べ、これにはトランプ大統領にダメージを与える意図があったと付け加えた。
選挙データの盗難については、米連邦捜査局(FBI)とサイバーセキュリティー・インフラストラクチャー・セキュリティー庁(CISA)が22日に警告を発した。
CISAの警告によると、過去の攻撃ではイランのハッカー集団が正規のメディアを装って反米的な内容を拡散させ、選挙を混乱させようとしていた。イランはさらに、サイバー攻撃やデータベース攻撃、フィッシング攻撃などにも関与したとされる。
一方、ロシア国家が支援する攻撃者は、「数十の」州や地方自治体、航空ネットワークに対する不正侵入を試み、「2020年10月1日の時点で、少なくとも被害者のサーバー2台からデータを抜き取った」としている。