マイクロソフト、米陸軍と最大2.4兆円の契約 ゴーグル型端末を供給
ニューヨーク(CNN Business) 米陸軍は3月31日、米マイクロソフトと契約を結び、同社から「Hololens 2」というゴーグル型端末を基にした拡張現実(AR)システムの提供を受けると明らかにした。この端末は、戦闘や演習、訓練について、ひとつのプラットフォームを利用して兵士を支援するよう設計されているという。
契約期間は5年で、5年間延長の選択肢もある。10年の契約期間で金額は約219億ドル(約2兆4000億円)規模に達する可能性がある。陸軍の当初の目標は白兵戦を行う部隊全体にシステムを提供するというもので、12万個以上の端末を製造することになる。
今回の契約は、マイクロソフトがこれまで陸軍と結んでいた従来の契約の延長となる。マイクロソフトは2018年、端末の試作品の製造に向けて4億7900万ドルの契約を結んでいた。今回発表された契約により、生産が行われ、現場でも利用が進められる。
「Hololens」プロジェクトを陸軍のために利用していることについては一部の従業員から批判の声が出ている。しかし、マイクロソフトのナデラ最高経営責任者(CEO)は、自分たちが民主的に選んだ機関への技術提供を差し控えることはしないと明言。そうした機関に守られて、自分たちは自由を享受できているとの認識を示した。