ビル・ゲイツ氏夫妻の離婚、中国で衝撃広がる
香港(CNN Business) 米マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツ氏と妻のメリンダ氏が離婚するとの発表に、中国で衝撃が広がっている。ゲイツ氏はこれまで中国で、他の欧米の実業家で肩を並べる人がほぼいない程の名声を獲得してきた。
中国版ツイッターの「微博(ウェイボー)」では5日までに、「ビル・ゲイツの離婚」というハッシュタグを通じて8億3000万回以上の閲覧があった。これは米アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏とマッケンジー・スコット氏が2019年に離婚した時の9100万回をはるかに上回る。
ウェイボーのユーザーは、財産分与の方法からマイクロソフト社や夫妻の慈善団体への影響まで、あらゆることが気になっている様子だ。夫妻は慈善団体を通じ、世界の保健衛生や貧困緩和などに538億ドル(現在のレートで5兆9000億円)を投じてきた。
あるユーザーは、ゲイツ氏の公式アカウントでの離婚発表に返信する形で、「あなたとメリンダさんは世界中の人に大きな貢献をしてきました。たとえ今後の生活で2人が手を携えることがなくても、あなたの財団が活動を継続して、さらに多くの人を助けることができるよう期待しています」とつづっている。
ゲイツ氏はマイクロソフトの運営にはもう携わっていないが、同社は数十年をかけて中国政府との良好な関係を構築してきた。欧米の他のIT企業が締め出される中でも、同社の製品は中国で大きな存在感を示している。
同社のこうした成功は、ゲイツ氏個人の人気醸成にもつながった可能性が高い。ゲイツ氏のウェイボーでのフォロワー数は410万人を超え、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の170万人や、アップルのティム・クックCEOの140万人をしのぐ水準にある。