中国ネット検閲で人気ライブ配信が中断、ファンの若者が天安門事件に関心持つ「逆効果」
結果として、天安門事件後に生まれた中国の若者の多くは、この悲劇のことをほとんど知らずに育った。
そのため李氏のファンの若者の多くは、スナック菓子や飲料などを販売していた3日の番組が突如として中断されたことをいぶかしんだ。
1992年生まれの李氏自身、この戦車が何を象徴するかを認識していなかった可能性もある。2018年に口紅1万5000本をたった5分で販売したことから「口紅王子」として有名になった李氏。当局に目を付けられないよう、これまで慎重な姿勢を守り続けていた。うっかり政治的過ちを犯せば、スポンサーを失ったり、それ以上に悪い事態を招きかねないことは、同業者の多くが経験している。
ライブ配信が中断された直後、李氏は5000万人のフォロワーに向け、「技術的障害」が起きたと微博(ウェイボー)で説明し、「しばらくお待ちください」とコメント。その2時間後の投稿で、この日のライブ配信は「内部機器の故障」のため再開できなくなったと告げ、「今日は早く就寝してください。(今夜)放送できなかった商品は今後のライブ配信で紹介します」と予告した。
しかしライブ配信の約束は果たされなかった。5日に予定されていた番組にも李氏は姿を見せず、ファンの間でさらに戸惑いや不安が広がった。
6日、李氏がライブ配信を行っていた通販サイト、タオバオ(淘宝)の検索結果に李氏の名が表示されなくなった。同サイトで李氏は6000万人のフォロワーを獲得していた。