米FCC委員、ティックトックのアプリ削除をアップルとグーグルに要請
ワシントン(CNN Business) 米連邦通信委員会(FCC)の委員が米アップルと米グーグルに対し、ティックトックのアプリをアプリストアから削除するよう要請した。ティックトックの中国の親会社バイトダンスをめぐり、国家安全保障上の懸念があるとしている。
FCCのブレンダン・カー委員はアップルとグーグルの最高経営責任者(CEO)に宛てた24日付けの書簡で、バイトダンスは「中国政府の恩恵を受けている」と述べ、「法律によって(中国政府の)監視要求に従うことを義務付けられている」と主張。バイトダンスの中国のスタッフが米国のティックトック利用者のデータに何度もアクセスしていたとする米ネットメディアのバズフィードニュースの報道を引き合いに、アップルとグーグルがアプリに順守を義務付けているポリシーにティックトックは従っていないと強調した。
ティックトックはバズフィードの報道について「誤解を招く」と反論。「我々はユーザーデータを守るため、暗号化やセキュリティー監視といったアクセス制御をかけている。アクセス承認の手順は米国を拠点とするセキュリティーチームによって監督されている。ティックトックは一貫して、中国を含む米国外のエンジニアはそうした厳格な制限の下、米国のユーザーデータへのアクセスを許可されていると説明してきた」と説明した。
カー委員の要請が通用するかどうかは分からない。FCCは、アプリストアのようなインターネットのサービスに対する規制にはかかわっていない。FCCの行動についてはFCCのジェシカ・ローゼンウォーセル委員長の同意を得る必要がある。
バズフィードの報道と同じ日に、ティックトックは米国のユーザーデータを米国内にあるオラクルのクラウドサーバーに移したと発表した。