米政府と17州、アマゾンを独禁法違反で提訴

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米アマゾンの物流拠点となるフルフィルメントセンター=米ニュージャージー州/Mike Segar/Reuters

米アマゾンの物流拠点となるフルフィルメントセンター=米ニュージャージー州/Mike Segar/Reuters

(CNN) 米ネット通販大手のアマゾンが独占的な地位を利用して公正な競争を阻害したとして、米連邦取引委員会(FTC)とニューヨークなど17州が26日、同社を独禁法違反の疑いで提訴した。

アマゾンは自社の通販サイトに出店している販売業者を犠牲にして、自社サイトやサービスを不当に売り込んだと訴えている。

FTCはその実例として、アマゾンが出店業者に対し、「プライム」と呼ばれる特典の恩恵を受ける条件としてアマゾンの物流サービス利用を求めることで、競争を阻害したと主張。さらに、アマゾンが競争に反し、商品をネット上の最安値で販売することを出店業者に強要したとしている。

こうした慣行をめぐっては、カリフォルニア州司法長官が昨年、アマゾンを相手取って別の訴訟を起こしていた。

アマゾンがネット通販で独占的な地位にあることから、出店業者はアマゾンの条件を受け入れる以外にほとんど選択肢がないとFTCは主張。結果として、消費者にとっての購入価格が上昇し、印象が悪化したとしている。さらに、アマゾンは通販サイトの検索結果で自社の商品を他社よりも上位に表示したとFTCは訴えている。

FTCのリナ・カーン委員長は26日、「アマゾンはこうした手口を使って競合相手を窒息させ、酸素を奪い、跡地に不毛な光景を残した」と記者団に語った。

裁判は米ワシントン州西部地区連邦地裁に起こされ、反競争的と位置付けたアマゾンの行為を阻止するよう求めている。

訴訟についてアマゾン側は、「もしもFTCの主張が通れば、結果として製品の選択肢は減り、価格が上がり、消費者への配送は遅くなり、小規模事業者の選択肢は減る。反トラスト法の想定とは逆だ」「FTCの本日の提訴は事実においても法においても誤っている」と反論した。

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