「Apple Watch」最新モデル、米で販売停止確定 米政権介入せず
ニューヨーク(CNN) 米国でアップルのスマートウォッチ「Apple Watch」最新モデルの販売停止が確定した。米政権は、販売を継続させるための緊急措置は講じなかった。
米国際貿易委員会(ITC)は10月、Apple Watch「Series 9」「Ultra 2」などの新モデルが別の会社の特許を侵害しているとして、米国での販売を禁止する判断を言い渡した。25日までにバイデン政権が介入すればこの判断を覆すことも可能だったが、予想通り、介入は見送った。
米通商代表部(USTR)は26日、「慎重に協議した結果、ITCの判断を覆さないことを決めた。ITCの決定は、2023年12月26日に確定した」と発表した。
アップルはITCの判断を不服として、米連邦巡回裁判所に異議を申し立てている。
同社は26日、最新モデルの輸入を再開できるよう、法的・技術的選択肢を追求すると述べ、Series 9とUltra 2の設計変更を米税関に提出して承認を求めると表明した。
26日に提出した緊急申し立ての中でアップルは、少なくとも設計の変更について米税関の検討が予定される1月12日までの間は販売禁止を差し止めるよう求めている。このまま販売禁止が続いた場合、「回復不可能な損害」を被ると主張した。
米アマゾンやベストバイなどのネット通販や小売店は、在庫が続く限りはApple Watchの販売を継続する。しかしITCの判断により、アップルがApple Watchを米国へ輸入することはできなくなった。