世界はひとつ、同じ時を刻むカウアイ島の24個の時計
現在、世界の時間帯は政治的国境や、旅行、貿易、通信に関する時代遅れの考えに基づいており、その区分は非合理な場合が多い、とクロフト氏は指摘する。
そこでクロフト氏は、全世界が1つの24時間周期を共有するという代替モデルを考案した。つまり、1つの宇宙、1つの世界、1つの時間という考え方だ。
クロフト氏のこのモデルでは、時間は半年に1回、春分と秋分に調整される。うるう年による調整に代わり、半年ごとに一時的に時間を止め(約3時間)、その間に全世界で人類や人間同士のつながりを祝うという。
クロフト氏は、ユニバーサルタイム(世界標準時)を連想させるこの奇妙なラベル付きの24個の時計を見て不安や脅威を感じる人もいるかもしれないと言うが、実はこれらの時計を設置した目的は全く逆で、一体化し、受け入れることにある。
クロフト氏は「われわれは、1つの鼓動の中で結ばれている1つの惑星だ」とし、「その鼓動は、人々がそれを認識して祝福した時こそ最も価値が見出される」と付け加えた。
しかし、つながりよりも距離を強調した時間帯に分割され、問題を抱えながらも極めてうまく機能しているこの世界では、南太平洋上の小さな空港で、完全に同期し、全く同じ時を刻んでいる24個の時計を目にすれば、旅行者らは一瞬とまどうかもしれない。