ホテル客からの「変わった注文」あれこれ
「愛犬の遺灰を海にまきたい」
ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ(米ハワイ州ホノルル)にはある時、高齢の女性から「犬の遺灰を海にまけるでしょうか」という問い合わせがあった。死んだ愛犬はホノルル生まれだったという。コンシェルジュのバート・モモトミさんは観光用潜水艇「アトランティス号」へ乗客を運ぶシャトルボートに無料で乗せてもらう約束を取り付け、海に沈める手作りの花飾りも用意して、女性の散骨に付き添った。
「ゴールデンゲート・ブリッジで生演奏をバックにプロポーズしたい」
ケンウッド・イン・アンド・スパ(米カリフォルニア州ソノマ)を訪れた男性からは、「ゴールデンゲート・ブリッジの真ん中で恋人にプロポーズしたい」というリクエスト。バックには、初デートのメキシコ料理店で聞いたマリアッチの生演奏を流してほしいという。
米同時多発テロ直後の厳戒態勢の中、コンシェルジュのエリック・イーデンフィールドさんの指揮で7人の男性が橋の反対側から歩き、真ん中でメキシコ式の帽子をかぶって楽器を奏でた。プロポーズは成功し、恋人からは「イエス」の返事があった。
「結婚パーティーに飾る絵が届かない」
フォー・シーズンズ・リゾート・ザ・ビルトモア(米カリフォルニア州サンタバーバラ)の上級コンシェルジュ、ケイティ・アランさんは、結婚パーティーの目玉になるはずだった特注の絵画が当日になっても届かないという事態を経験した。
アランさんは短時間のうちに代わりのアーティストを見つけ、新たなキャンバスと絵具を手配した。アーティストは本物そっくりの作品を描き上げ、スタッフがドライヤーで絵具を乾かしたという。