「世界一のピザ」はイタリアにあらず?
(CNN) イタリアのパルマでこのほど開かれたピザ職人の世界選手権でオーストラリアのシェフ、ジョニー・ディフランチェスコ氏(36)が優勝し、世界一のマルゲリータピザ職人と認定された。
今年の選手権には世界35カ国から600人以上がエントリーした。優勝したディフランチェスコ氏は、オーストラリア東部メルボルンの郊外で小さなレストラン「400グレディ」を経営する。今回の優勝で同レストランは一躍有名になった。
ディフランチェスコ氏は12歳の時からピザを作り始め、イタリア・ナポリの有名校に留学して伝統的な製法を学んだ。「自分が大好きなことがしたくてナポリに行っただけ。これほどの騒ぎになるとは思わなかった」と喜びを語る。
マルゲリータについては「簡単にできると思われがちだけれど、実は最も難しいピザの1つ」「トッピングがたくさん載ったピザでは生地の香りをごまかすのは難しくないけれど、マルゲリータの場合は悪い素材を隠してくれるものがない」と解説している。
大会ではトッピングが厳格に規定され、マルゲリータに使うことが許されるのはトマトとモッツァレラチーズ、ニンニク、オリーブオイル、塩、バジルのみ。
400グレディではこの世界一のマルゲリータが20.50オーストラリアドル(約2000円)で味わえる。今後も値上げの予定は「まったくない」とディフランチェスコ氏は笑った。
イタリア人シェフも全員が受賞を逃したわけではなく、ユリウス・シアルピ氏はナスやアンチョビなどを載せたピザで「クラシックピザ賞」を受賞した。