NY・ロンドン間のドライブ2万キロ? ロシアが道路構想
(CNN) 米アラスカ州とロシア東端を結び、さらにシベリアを横断する壮大な道路建設計画を、ロシア鉄道のヤクーニン総裁が提案している。23日付のロシア紙シベリアン・タイムズが伝えた。
ヤクーニン氏はロシア科学アカデミーの会合で、シベリア横断鉄道に沿った幹線道路と新たな鉄道網、石油やガスのパイプラインを建設する「ユーラシア横断ベルト開発(TEPR)」の構想を発表。「国や文明の境目を超えたプロジェクトになる」と述べた。
幹線道路はロシアを横断して西欧やアジアの道路網に接続。東側は同国最東端のチュコトカからベーリング海峡を越え、アラスカ州西部、スワード半島のノーム北方に至る。海を渡る手段がフェリーかトンネルか、あるいは橋を架けるのかは具体的に示されていない。
ノームとアラスカ州内の道路網を結ぶ道路は未整備だ。カナダや米国各地へつながる主要都市フェアバンクスまでは、荒野を隔てて約836キロの距離がある。
ここに道路が建設されるとしてCNNが試算したところによると、ニューヨークからロシアを経てロンドンまで、約2万777キロのドライブが可能になる。ロシア国内を横断する道路は、このうち約1万キロを占める計算だ。
ヤクーニン氏は、プーチン大統領の後継候補の一人とされる有力者。TEPRの総事業費は数兆ドルに上るとみられるが、同氏は「コストを上回る規模の経済効果が見込まれるはずだ」と主張している。