豪華客船を真っ二つに切断、全長15m伸ばす大改修
(CNN) イタリアの造船所で豪華クルーズ船を真っ二つに切断し、その間に事前に造った船体を組み込んで全長を約15メートル伸ばす珍しい工事が実施されている。
客船企業「シルバーシー」(本社・モナコ)がイタリア・パレルモのフィンカンティエリ造船所で進めている改修工事で、客船「シルバースピリット」(3万6009トン)の全長は195・8メートルから210・7メートルになる。
新たな船体部分の挿入は「軍隊のような正確」な手順で既に終え、他の船体との結合作業が慎重に実行されている。この後に航行に備えた準備段階に入る。同社は豪華クルーズ船がこの種の工事を受けるのは初めての例と説明している。
改修工事には500人余の熟練労働者が駆り出され、使った資材は鋼鉄が約846トン、ケーブル類が約11万メートル分や配管類が8000メートル分など。工費は1億米ドル(約105億円)と見積もられている。